Amazonプライム、これまでは便利だろうな、と思いつつ、入っていなかった。「お急ぎ便」「届け日指定便」が無料になるとか、Kindleオーナーライブラリーの電子書籍が月1冊無料とか聞いても、それなりに、お買い得かな、とは考えても、特に必要はないか、と。しかし、映画・テレビ番組の見放題サービスが加わり、いいかも、と思って加入。HuluやNetflixなどの映画・テレビ定額見放題サービスを本業にしているところと比べると、品揃えは見劣りするのかもしれないが、それでも、かなりの量がある。それで年3900円(税込み)。月にすると、 325円。本業系は1000円前後だから、その差額で新作を数本見れると思うと、かなりのメリット。プライムビデオのラインナップは増え続けており、個人的にはナショナル・ジオグラフィックが加わったことがうれしかった。
加えて、つい最近、Amazonプライム会員は、楽曲聴き放題のPrime Musicも始まった。iOSでも、Androidでも、アプリを落とせば、聴くことができる。こちらも、Amazon MusicやGoogle Play ミュージックなどの定額サービスに比べると、品揃えで劣るのだろうが、それでも必要にして十分。意外と懐かしい曲が入っていたりする。こちらも新譜については差額で買えばいいのかな、と。
しかし、Amazonプライムのサービスは恐るべしだなあ。圧倒的なコストパファーマンス。そして、Kindle電子書籍にしても、映画・テレビ番組にしても、ミュージックにしても、完全な品揃えではなく、「足りない分は買ってね」という雰囲気なのだが、この価格、そして他の専業サービスとの価格差を考えると「ま、いいか。要るものは買うか」という気分になってしまう(何だか、Amazonの上で踊っているような感じもするが...)。しかも、Amazonの本業は流通なのであって、電子書籍の月1冊無料サービスこそKindle端末限定だが、映像・音楽コンテンツについては、Kindle Fireに限らず、iOSでも、Androidでもいい。Appleなどと違って、妙な囲い込み感がないことも好感が持てる。
そんなこんなで、Amazonプライム会員のお試し期間が終わっても、継続して、本会員になってしまったわけだが、このサービス、テレビ・ラジオにとっては脅威だろうなあ。特に、スカパー!などのCS。映画系のサービスは、これでいいかと思ってしまう。また、FMの音楽番組も大変かも。だから、DJの語りが増えているんだろうか。Amazonというと、これまでは、出版社や書店が目の敵にしていたが、これからは、そこに放送会社が加わるのだろうか。コンテンツの著作権を持っているところにとっては、提供するルートが増えるということかもしれないけど。地上波にとっては、視聴率を落とす一方で、コンテンツの販売ルートが増えるわけで、一長一短かな(短の方が大きいかもしれないけど)。