羽生、異次元の人に。グランプリ・ファイナルで世界歴代最高得点

スペイン・バルセロナで12日あったフィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナル最終日の男子フリーで、羽生結弦(ANA)はほぼ完璧な演技で219・48点をマーク、NHK杯で出した216・07点の世界歴代最高を再び塗り替え、史上初の3連覇を達成。同じく歴代最高を更新していたショートプログラム(SP)と合わせても330・43点で、NHK杯の322・40点を上回った。

 うーん。まさに異次元の強さ。羽生がNHK杯の記録をショートでもフリーでも更新し、世界歴代最高得点を叩きだして、3連覇。コーチのブライアン・オーサーも「アンビリーバブル」という顔をしていた。プレッシャーなど何のその、フリーの演技が終わって、ドヤ顔をしていた羽生だったが、330点での優勝が決まると泣き伏していた。やっぱり、ものすごいプレッシャーだったのだなあ。それを抑えていたところがまたすごい。
ジョコビッチの生まれ変わる食事 いまやテニスのジョコビッチ、フィギュアの羽生と言いたくなる異次元の絶対王者だなあ。ジョコビッチは、食事から変えて、異次元の力を発揮する肉体に改造したが、羽生は食事、睡眠、メンタルなど、どうしているのだろう。何か工夫しているのかな。シニアに上がったころは終盤、息切れ気味だったが、最近は最後までエネルギーが落ちない。このあたりもラグビーで言うところの「ストレングス&コンディショニング」のコーチがいたりするのだろうか。いろいろと興味がわきます。コーチングも異次元のものがあるだろうか。
 今回の大会で、さらに注目は今年、ジュニアから上がった宇野昌磨。スピード、ジャンプ、そして何よりも表現力で、圧巻の演技だった。終盤のイナバウアーで、会場は熱狂状態に陥った。観客を惹きこむ魅力を持っている。こんなに良い選手だったんだと見直した。これから期待だなあ。一方、反対の意味で気になったのは、パトリック・チャン。まだ24歳なのに、かつての精彩がなく、精神的に老けこんでしまった感じがする。つい4年前までは絶対王者と思えていたのだが...。同時代に異次元の天才を見てしまったショックから、いまだに立ち直れないのだろうか。それでも、フリーで頑張って、ショートの失敗を挽回し、4位まで順位を上げたことはうれしかったけど。
 今は女子フィギュアよりも男子フィギュアは面白いなあ。

羽生結弦語録

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