こんな時代に「希望」を失わないために。えん罪弁護士さんは、こんなドラマを見ていた

 国会で嘘をついても、公文書を隠しても改ざんしても罰せられない。お上に逆らえば、10カ月も家族との接見も禁止された拘束が許され、「人質司法」という言葉が囁かれる。いやな感じだなあ。そんな時代に希望を失わずに生きていく元気をくれるコンテンツって何?

 

 以前、こんな番組をテレビで見ました。

 

www.nhk.or.jp

 刑事裁判の有罪率「99.9%」の世界で、冤罪事件に挑む弁護士。いわば、リアルな世界に生きる「99.9」のリアル松潤

99.9-刑事専門弁護士- SEASONII DVD-BOX

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99.9-刑事専門弁護士- DVD-BOX

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  この「99.9」の第2シーズン、裁判官の問題を取り上げていた。検察だけで99.9%が達成されるわけはなく、裁判官も一緒になって完成する構造をテーマにしていたのは出色だった。NHKのドキュメンタリーのなかでも、裁判官の信じられないような判決が出てくる。検察が主張してないことまで論じて、有罪にしてしまう。有罪を正義とする検察と裁判官の有志連合。多くの弁護士は、こうした「99.9%」という現実の壁を前にあきらめてしまうという。起訴されたら結果は決まっていて、いくら弁護しても無駄と、はなから無罪をあきらめてしまう。

 

 えん罪弁護士も「99.9」の壁の前に何度も心折れ、絶望に打ちひしがれた日々もあったようだった。被告が無罪ならば無罪と主張しましょうと言って、最高裁までいって負けてしまうことも。それでも、希望を捨てずに、無罪を勝ち取るために一つひとつ事実を積み上げていく。その姿には頭が下がる。

 

 ただ、こんな時代に希望を失わないためのコンテンツというのは、「えん罪弁護士」の戦いを描いたドキュメンタリーではなく、この弁護士の方の本棚のなかに法律書やら裁判のために読んだ科学書やらとともに並んでいたテレビドラマのビデオ。それは... 

宮廷女官チャングムの誓い DVD-BOX I

宮廷女官チャングムの誓い DVD-BOX I

 

 「宮廷女官チャングム」。えん罪弁護士さんは、これが好きだったのかあ。わかるなあ。どんなに過酷な運命のなかでも、権力者たちの横暴、陰謀、その追従者たちの悪意のなかでも挫けず、媚びず、屈折せず。絶望のなかでも立ち上げリ、誠実、品位、希望を忘れずに歩み続ける。そして、最後は正義が勝利する。「We shall overcome someday」の世界。戦後も長く圧政の歴史が続いた韓国の庶民感情が反映したストーリーなのかも。それがいまの日本にもかぶってくる。えん罪弁護士さんは、このドラマに希望をもらっていたのだなあ。わかるなあ。

 ドキュメンタリーの中では紹介されていなかったが、映像では、本棚に、このシリーズもあった。

ホジュン 宮廷医官への道 COMPLETE DVD-BOX

ホジュン 宮廷医官への道 COMPLETE DVD-BOX

 

 「ホジュン 宮廷医官への道」。こちらは未見だが、同じような物語の構造なのだろう。韓国の宮廷ドラマはどれも、愛と涙と笑いと陰謀と復讐。どんな絶望的な状況の中でも主人公は希望を失わず、誠実に歩み続ける。今の時代に染みるなあ。

 今まで自分でも見た中では、このあたりも同じ。

 

 

   あきらめていては何もかわらない。希望を失わないことが大切なのだなあ。ドラマ見て、希望をもらいます。