カナダ・シャルルボアで開かれたG7。西側先進国の結束を見せる場であるサミットが今年はトランプ大統領の鉄鋼・アルミ関税によってアメリカ・ファーストの帝国とG6の亀裂を浮き彫りをすることに。加えて、まとまったはずの共同声明をトランプはTwitterで、ちゃぶ台返し。混乱に次ぐ混乱...
「首脳宣言承認しない」 トランプ氏がG7会議閉幕後に反旗 (写真=ロイター) :日本経済新聞
そんな今回のG7、日本は何をしていたのかと思っていたら、こんな写真が...
How The West Was Lost pic.twitter.com/fEh86XQao0
— ian bremmer (@ianbremmer) 2018年6月9日
トランプに迫るドイツのメルケル首相。険悪だなあ。トランプは傲慢そのもの。ただ、それ以上に日本人として気になるのは安倍首相の立ち位置。うーん、アメリカの味方? おまけに横にいるのは「北朝鮮の核廃棄はリビア方式」と発言して米朝首脳会談を飛ばしかけた「戦争屋」の異名を取るボルトン大統領補佐官(口ひげのおじさん)。
ある意味、現在の安倍ジャパンの立ち位置を象徴するような写真だなあ。トランプと同じように腕組みして、アメリカ側に並んで立って...。これほどメルケル首相が熱くなるテーマが北朝鮮問題とは思えないし、鉄鋼・アルミ関税問題、自由貿易か保護主義かというG7の根幹にもかかわる議題だったと思うのだが、それならば、日本は米国ではなく、欧州、カナダなどと同じ立場だと思うのだが…。トランプの大統領補佐官のようにShinzo Abeがいる...。
イラク戦争に踏み切ったブッシュ政権の時代、英国のブレア首相は米国のプードルといわれた。この写真を見ると、日本は...。日本の国益は大丈夫だろうか。この写真を見ていると、何だか米国と同化してしまっているみたいだが、米国には米国の国益があり、日本には日本の国益がある。同盟関係にあっても、敗戦国であっても、言うべきことは言う――そういう気概をメルケルには感じるけど、そのとき日本の首相は..。こんなことを書くと、「それはですねえ、まさに、まさに印象操作です」とか言われてしまうのかもしれない。
それと、もう一つの不安。トランプはボルトンをシンガポールに連れて行くのだろうか。同盟国との関係さえ破壊してしまうボルトン。そんな壊し屋を会議場に連れて行ったら、米朝首脳会談、まとまるものもまとまらないような...。トランプの隣に座るのがポンペオ国務長官か、ボルトンか。それで金正恩との会談の結末も変わってきそうな気もする。
【追記】
G7のこの写真、トランプの時代を象徴する報道写真だったようで、BBCが、ここで写っている人物の紹介を載せている。
www.bbc.com メルケル首相の後ろには、フランスのマクロン大統領、英国のメイ首相がいたのだ。それぞれの人物紹介も書かれていて、安倍首相は米国の関税問題で難しい立場に置かれていると...。
He has come under increased pressure to join retaliatory measures against America's steep tariffs. This puts him in a difficult position - he has tried hard to cultivate a warm relationship with President Trump and the two are said to have met at least 10 times since he was elected to the White House.
歴史的な写真だったのだな。一方、官邸が発表したG7の写真は...
【SNS更新】「G7サミットが閉幕しました。本年は貿易を巡り激しい意見のやりとりとなりました。しかし、会議場の外に出てからも、昨日は夜遅くまで、本日も朝早くから、首脳同士が、直接、膝詰めで議論を重ね、合意に達しました。」全文はhttps://t.co/GTWK7vd0sfhttps://t.co/IJfxYGxN12 pic.twitter.com/rFSOuja86d
— 首相官邸 (@kantei) 2018年6月10日
うーん。メルケル首相と一緒に「やってる感」満載の写真だけど、BBCをはじめ世界のメディアが選んだ写真は、冒頭の写真だなあ。