スペインがチリに敗れ、第2戦で早くもグループリーグ敗退。これがワールドカップなのだなあ

サッカーの第20回ワールドカップ(W杯)ブラジル大会第7日は18日(日本時間19日)、1次リーグB組の第2戦で、チリが2―0でスペインを下した。前回優勝のスペインは2連敗で1次リーグ敗退が決まった。B組は2連勝のチリとオランダが決勝トーナメントに進出する。

 オランダに大敗したスペインがチリにも0−2で敗れ、何とグループリーグで敗退。B組を抜けたのは、オランダとチリ。両方とも強かった。今季のバルセロナは、アトレティコ・マドリードにリーガエスパニューラの王座を奪取され、レアル・マドリードにも一蹴された。バルセロナのメンバーが年齢を重ねたこともあるが、それ以上に各チームにバロセロナ対策が整ってきた。昨季の終わりには、バイエルン/ミュンヘンにも粉砕されていたし、サッカーはさらに進化し、スペインサッカーを超え始めたのだなあ。それが今度のワールドカップなのかもしれない。リーガでは、シメオネ率いるアトレティコ・マドリードの全チーム一丸となった献身的な守備に心打たれたけど、いろんなスタイルが出て来るのかなあ。ワールドカップでは、どの国のサッカーが魅了してくれるのだろう。
 今のところ、グループリーグで強さが目立ったのは、欧州勢では、ドイツ、オランダ。フランス、クロアチアも目を引くものがある(オシムの故国、ボスニアも応援しているけど、どうだろう)。クロアチアはブラジル戦も、議論を呼んだPK戦がなかったら、引き分けに持ち込んでいた感じがする。南米勢では、チリとメキシコの調子が良さそうで、ブラジルはプレッシャーもあるのか、どこか脆さを感じる。各国ともブラジルを研究し尽くして戦いを臨んでくるので、そう簡単な試合ではないだろうなあ。最終戦は、ブラジル対カメルーンだから、まず2勝1分けで突破する感じがするが、誰もが勝って当たり前と思っている重圧に潰れるようなことがあると、まさかの事態になってしまう。そしたら、ブラジルは暴動かなあ。
 それはさておき、日本は大丈夫かなあ。不安だなあ。何かというと、「自分たちのサッカー」を繰り返すところが不安を加速する。相手チームが目指す「自分たちのサッカー」を壊して、勝ちに行こうとする国がワールドカップでは強いから。それに、昨日、11勝目をあげた田中将大を見ていると、やはり野球だろうが、サッカーだろうが、対応力・修正力こそ強さという感じがする。どれだけ勝負のポケットを持っているか、ということでもあるし、強みが一つでは、いまはデータ解析が進んでいることもあって、すぐに対応策が生まれてしまう。「自分たちのサッカー」かあ。一方で、テレビを見ていると、ボランチは遠藤先発という声が多いが、香川、遠藤、長友の左サイドは攻撃力の一方で、守備が不安視されていたが、大丈夫なんだろうか。玉砕覚悟の勝負か。左サイドの弱さをカバーしていたのが今野という話もあったが、このところ、今野の名前は聞かない。これまた大丈夫なんだろうか。ともあれ、明日。ギリシャが日本をなめていてくれると、試合は楽だろうけど...。
 話は戻って、スペインの時代からドイツ、オランダの時代だろうか。それともブラジル大会だから、やはり輝くのはブラジルか。スペインが消えても、ワールドカップの面白さは変わらないなあ。

スペイン人はなぜ小さいのにサッカーが強いのか (SB新書)

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※ 2014年・ブラジル大会のあとは、どんな本が出るのだろう。