日本代表は現地時間19日(以下現地時間)、ブラジルのナタルで2014年W杯グループリーグ第2戦のギリシャ戦に臨み、0対0のドローで試合終了となった。
先発メンバーから香川が落ち、一部の専門家が話していた遠藤や森重の起用もなく、大久保が先発。香川−遠藤−長友という日本のストロングポイントであると同時にウィークポイントでもある左サイドの布陣が変わり、センターバックの左に今野が入ったことで、守備力を整えた感じ。ギリシャとしても日本の左を突く戦術だっただろうから、これは面白い試合になるんじゃないか、という予感のある出だしだった。今日は勝つかもしれないな、という感触がある。その予感通り、ゴールに迫る、いい場面が多かったものの、1点が遠い。ギリシャがひとり退場となり、11人対10人になってからも、それは変わらない。
後半、遠藤が入り、香川が入り、ふたりとも攻守ともに活躍したが、局面を打開するには至らず、最後はザッケローニがまた、吉田を上げてパワープレイを展開するという迷走のおまけ付きで(豊田や闘莉王の選択肢を切ったところで、パワープレイは捨てたはずだったのに)、最後までギリシャの守りを崩し切ることができなかった。でも、ゴールをとれるのかどうかというのは運の側面もあるから、今日のように、いい試合をしても無得点ということはあるんだろうなあ。攻守ともに、みんな頑張っていた。それだけに第1戦がもったいなかった。メンタル、戦術ともに第1戦は問題が多かった。短期決戦の意味を監督、選手ともに理解せずに、ほわっと入ってしまったような...。いま、考えると、勝負師としての岡田監督はすごかったのだなあ。
加えて、今度のワールドカップは、ストライカーの大会という感じがする。同じく第1戦で敗北を喫したウルグアイとイングランドの試合は、ウルグアイのエース、スアレスが2点を決めて、イングランドを振りきっていた。特に2点めは、キーパーのロングボールをカバーニがつないで、スアレスが得点という超速攻。相手の守備陣形が整わないうちに決めきるストライカーがいるところは強いなあ。この決定力の差は何なのだろう。日本は複雑なことをやり過ぎているんだろうか。先日のコートジボワール戦に比べると、ギリシャ戦はシンプルなプレイもあったから、いいと思うけど。本田と香川は相性がいい半面、このふたりのところでボールが止まってしまうときがあるのだが、今日はそれがなかった。
こうなれば、ギリシャにはコートジボワールに勝ってもらって、日本はコロンビアに勝ち、何とか得失点差でも上に行って、最後の大逆転を狙って欲しいもの。コロンビアはもう1次グリーグ突破を決めてるから、緩んでいるかな。あるいは、肩の力が抜けて、さらに強くなってしまうのか。ともあれ、残り1試合、どうだろう。まあ、スペイン、イングランドだって第2戦で1次リーグ敗退しているんだから、第3戦まで、もつれこんだ日本はまだいいんだろうか。やっぱりワールドカップをなめてはいけないなあ。
★ ウルグアイ 2 - 1 イングランド マッチレポート - Goal.com
- 作者: 岡田武史,羽生善治
- 出版社/メーカー: サンマーク出版
- 発売日: 2011/10/05
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 10回
- この商品を含むブログ (2件) を見る