ポール・R・シーリィ「あなたもいままでの10倍速く本が読める」

あなたもいままでの10倍速く本が読める

あなたもいままでの10倍速く本が読める

 フォトリーディングの本。これを読むと、何だかできそうな気がするけど。基本は、(1)準備、(2)プレビュー、(3)フォトリーディング、(4)アクティベーション、(5)高速リーディング。要点の把握には、マインドマップを使う。なるほどね。文学には向かないだろうけど(向かないと言うより、味気ないといったほうがいいかもしれないが)、専門書を読むときには、これがいいのかも。短時間のうちに専門を極める方法は、むしろ、「シントピック・リーディング」といわれるワザで、(1)目標を設定する、(2)文献目録をつくる、(3)アクティベーションをする24時間前に、選んだ本をすべてフォトリーディングする、(4)1枚の大きなマインドマップをつくる、(5)関連箇所を見つける、(6)自分の言葉で要約する、(7)テーマ(主題)を見つける、(8)論点を定義する、(9)自分自身の見解を導き出す、(10)活用するーーといった具合。

山口浩「リスクの正体!」

リスクの正体!-賢いリスクとのつきあい方 (木星叢書)

リスクの正体!-賢いリスクとのつきあい方 (木星叢書)

 あまり期待せずに、読み始めたら、これが面白かった。身近な問題を材料に平易な文章で、リスクとは何か、について教えてくれる。リアルオプションとか、予測市場とか、名前は知っているけど、踏み込んで勉強していなかった話がわかりやすく説明されていて納得。正社員と派遣の問題も、「ローリスク・ハイリターン」の正社員と「ハイリスク・ローリターン」の派遣というように、リスクとリターンの問題で語られると、制度の歪みというか、現在の雇用システムのいびつさが見えてくる。この本をきっかけに、山口氏のブログも読むようになった。
山口浩氏のブログ「H-Ymaguchi.net」
 http://www.h-yamaguchi.net/