田中角栄邸(目白御殿)焼失で思い出した本

昭和の歴史遺産がひとつ消えた。

8日午後3時20分ごろ、東京・文京区目白台にある田中角栄元総理大臣の自宅だった建物から火が出ました。
消防車など20台以上が出て消火活動にあたった結果、火は6時間余りがたった午後10時前に消し止められましたが、2階建ての住宅1棟が全焼したほか、敷地内にある平屋建ての住宅の一部など、合わせておよそ800平方メートルが焼けました。

旧田中角栄元首相邸から出火し全焼 田中真紀子氏「建物内で線香あげた」東京 文京区 目白台 | NHK | 東京都

田中角栄邸、目白御殿として知られていた。昔々、通っていた大学から歩いていける距離だったので、友だちと連れだって見物に行ったことがある。見ることができたのは門だけで、田中角栄が出てくることもなかった(当たり前か)。学生時代は暇だったのだ。

そして、田中角栄邸というと、思い出すのは、この本...

田中角栄は書生を置いていた。この本は、ロッキード事件当時、書生をしていた人の回想記。昭和の政治家と書生の生態を知ることができる。書生から見たお嬢様、田中真紀子さんも登場する。もう絶版になってしまったようだが、邸宅も燃えてしまった今、貴重な記録といえそう。

令和の政治家は書生を置いているのだろうか。この本を読むと、書生をしながら大学に通えるようにしたり、地元の苦学生を支援する一つの方法でもあったようだ。