足立政男『老舗と家訓』

 古本屋さんで見つけた本。アマゾンにある足立政男『老舗と家訓』の書誌では、1970年京都府から出版となっているが、手元にある本は、1974年、東洋文化社発行とある。同名で2冊の本があるらしい。こちらには「現代商法を問い直す」という副題がついている。京都の老舗企業の家訓に関する本。京都商法の真髄を語った本ともいえる。
 目次で内容を見ると...

第1章 経営者の心得
 皆に慕われる経営者/熱心な経営者/合理的な節約・倹約
 己に克ってこそ/家業のリレーランナーとして
第2章 経営について
 牛の涎(よだれ)式商い/正直正路の商い/お客様は吾が旦那様
 自利・他利の商い/商機を逸しない商い/堅実で積極的な商い
 良い仕入れ方・悪い仕入れ方/人材の登用と確保・養成
 仲間との団結/遵法商法/商いは社会奉仕
第3章 のれんと看板
第4章 従業員の心得
 誠実/家業第一/ポストを生かす/躾(しつけ)
 健康第一/勉強は商いの友
第5章 暮らしと商い
 陰徳を積む/一家協調/知足分限/浪費の戒め/家宝を守る

 巻末に「家訓の作り方」と掲載店の紹介が付く。目次を読んでいるだけでも、老舗の家訓がみえてくる。

老舗と家訓 (1970年)

老舗と家訓 (1970年)