ついにサウジでも反政府運動。しかも、警察はデモ隊に発砲。ニューヨーク株式相場は急落

サウジアラビア東部州の都市カティーフで10日、同国少数派のイスラムシーア派の受刑者釈放を要求するデモ隊に警察が発砲、AFP通信によると、デモ参加者3人が撃たれて負傷した。デモには600〜800人が参加し、デモ終盤に警官隊が約10分間にわたって発砲。デモ隊を解散させるため、大きな音が出る音響爆弾も使われたという。産油地帯の東部を中心に少数派のシーア派が居住しており、政府の差別的な対応への不満もあるといわれる。エジプトなどで独裁政権が打倒された後、サウジでもシーア派を中心としたデモが散発的に発生している。

 世界最大の産油国サウジアラビアでデモ隊。しかも警官隊は発砲してしまう。まだ、600〜800人と比較的小規模のようだが、警官隊が発砲すると、事態はどこへ転がり始めるか、わからなくなってくる。エコノミストが中東・北アフリカの政権の不安定度を17カ国を評価した「靴投げ指数(The shoe-thrower's index)」によると、サウジは8位。オマーンよりも下だが、アルジェリア、ヨルダン、チュニジアよりも上。サウジはエジプトともにアルカイダを生んだ土壌でもあり、不安要因を内在している。それが顕在化し始めたのか。で、米国のマーケットは...

ニューヨーク株式市場は、巨額の財政赤字を抱えるスペインの国債の格付けが引き下げられたことや、中東情勢が一段と緊迫化することへの懸念から、ダウ平均株価の終値は230ドル近く値下がりし、終値で1万2000ドルを割り込みました。

 昨日は、スペイン国債の格下げもあったから、欧州財政不安とのダブルパンチとなった。世界最大の産油国にして、中東最大の親米政権国家でもあるだけに、サウジの政情不安は、エジプトやリビアの比ではない。「第3次石油危機」にもなりかねない。今年は予測不能の荒れた年になりそうだなあ。
【やぶしらず通信・関連ログ】
エジプト余波、バーレーンリビアはデモ隊武力制圧で死者。エコノミストの靴投げ指数が気になる => http://t.co/vlXlyUp
王様と大統領 サウジと米国、白熱の攻防