バリ島ウブドにある美術館。これが想像以上に良かった。伝統的なバリ島芸術が欧州の影響を受けて進化してきた過程がわかる。欧州の文化を単純に真似るのではなく、自分の中に吸収し、自分たちのスタイルに昇華していったところがすごい。ウブドスタイルも現代アートもインパクトがあった。欧州文化を吸収、進化できたということは、それだけの文化的な蓄積がバリの中にあったわけだ。不思議な土地だと思う。バリ島の人は温厚でやさしいが、その一方で、自動車の運転はかなり攻撃的だし、ケチャダンスの猿の獰猛さにみられるような激しさがある。そうした二面性がアートに深みを生むのだろう。
展示物もいいし、美術館の建物もいい。中庭ではバリ島の親子が竹でできた木琴(リンディック)を弾いていた。その音楽にまた癒される。バリ島の文化を感じさせる環境だった。しかし、バリ島の色彩豊かな絵を見ていると、田中一村がここには大勢いるという感じがする。
★ネカ美術館・公式サイト(英語)
http://www.museumneka.com/
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