雄山洋『Kindle自費出版ガイド』

 100円のKindle本。Kindleダイレクト・パブリッシングでKindle電子書籍を出すノウハウの紹介だけに特化した一発ネタ。だから、短くて、あっという間に読めてしまう。筆者も書いているが、紙の世界だと、本にするには短くて厚さが足りず、といって、ウェブだと、ちょっと長いというものに、こうしたKindle電子出版が向いているのだろう。100円などという値付けにしても、一般の書籍流通では書店としてもあまりに利が薄くて成り立たないが、Kindleならば、成立する。
 著者印税はKindleルールの35%のほうだったとして、35円。紙の書籍の場合、印税は10%が一般的だから、著者からみれば、350円の本を出したのと同じか。自費出版で紙の書籍を出そうとした場合、DTPの経費やら紙代やら印刷費やら製本費用やら、それなりの金額をとられるが、Kindleはパソコンとインターネットがあれば、自分の努力だけ。本を書きたい人には面白い世界が始まるのかもしれない。この本自体が、実験でもあるなあ。Kindleストアのランキングだと、この本、売上げトップだけど、どのぐらい売れているんだろう。