いろいろ迷って結局、フィットを買ってしまった

 我が家も軽薄にエコカー減税期限切れ直前に駆け込み需要に走ってしまったが、欲しいと思っていたのはコンパクトカー。うちの回りは道も狭いし、大排気量のスポーツカーをぶっ飛ばす趣味もないし、外車でステータスを見せつけたい気もない(外車のテイストを語りたいほど車が趣味でもない)。生活の場になじみ、ちょこちょこ走り回ることができ、軽くてキビキビ走る車が趣味だった。
 で最初、候補に考えたのが、トヨタ・ヴィッツホンダ・フィット日産・マーチマツダ・デミオ。このうち、ヴィッツ、マーチ、デミオはレンタカーで運転したことがあった。その経験から、ヴィッツがまず脱落。なぜか感じるものがなかった。マーチはちょこちょこ走り、好感度が高かった。走る楽しさという点ではデミオが一番。ということで第一次選考で、デミオ、マーチ、それと乗ったことはないが、ベストセラーカーで気になっていたフィットに。
 マーチは新モデルを待っていたのだが、アイドリングストップで引いてしまった。世の中には、タイ工場製を懸念する人もいるみたいだけど、グローバル時代なんだから、それは別に気にならない。むしろ、パソコンじゃないけど、新しいシステムが搭載された車を最初に買うことに抵抗感が…。加えて、アイドリングストップとなると価格も結構高い。ということで、マーチがまず脱落。
 結果、デミオとフィットの一騎打ち。価格は結構、ディーラーの営業がいい人で、どちらもいい条件を出してくれた。双方を比較すると、デミオは軽いのに剛性感もあるし、旅先で高速、山道、市街地と、どこでもよく走り、乗っていて楽しい車だった。一方で、(1)マップランプだけでルームランプがなく、夜になると後部座席は暗闇、(2)剛性感が高いという安心感はあるものの、後部トランクの開口部の位置が高く、加えて後部座席を倒してもフラットにならない、(3)後部座席がちょっと窮屈ーーなど、使い勝手の部分でマイナス点がある。長いアンテナがタワー型駐車場で邪魔になったこともあった(ホテルの駐車場がタワー型で、アンテナを外してくださいといわれてしまった。もっとも、これはショートアンテナがあるので何とかなる)。
 一方、フィットは細かい点で、よくできた車で、室内の開放感は特筆ものだし、運転席からの風景はパノラマ。後部座席の居住性、荷室の使い勝手もいい。日本の車らしく、細かい工夫も多い(正直、使わないかも、というところもある。マツダの割り切りは欧州車風で、それはそれでいいと思うところもある)。走りの方は、試乗しただけでは今ひとつわからなかったが、特に問題はない。結局、キビキビと走って楽しいデミオか、使い勝手が良い生活車のフィットかの選択になり(そこに価格差が絡み)、悩みに悩んだ末、家内の意見もあり、日常の使い勝手を選択し、フィットに。走りを楽しみたいときはレンタカーで遊ぶ手もあるし、フィットの走りも試したわけじゃないんで、楽しめる可能性がある(ホンダだし)。ということで、うちはフィットが結論になった。
 でも、この週末から、うちみたいな駆け込み需要派の人たちは悩むんだろうなあ。それとも、価格一発で買ってしまうんだろうか。あるいは、ハイブリッドか。ちなみにハイブリッドは、あの流線型スタイリングがどうも嫌い。加えて、大きめで、キビキビ、ちょこちょこ走りまわる車ではないので、最初から選択肢には入らなかった。