史上最大の作戦

 巨額予算のオールスター戦争映画のハシリというべき映画。第二次世界大戦のノルマディー上陸作戦を米・英・仏・独の視点から描く。昨晩、NHK-BShiで放映していた。モノクロの画面を見ていると、まるで記録映画みたいな感じ。「血のオマハ」といわれた上陸戦はスティーブン・スピルバーグの「プライベート・ライアン」の凄絶な描写に比べると牧歌的。スピルバーグの映画がテレビ画面的な局地戦の雰囲気があるのに対して、こちらは空中撮影を含めて雄大なスケール感がある。いまや大御所のショーン・コネリーが軽い役で出ていたり、時代を感じさせる。この映画の原作となったコーネリアス・ライアンの「史上最大の作戦」はノンフィクションとして読み応えがある。ライアンの最高傑作は連合軍の負け戦を取材した「遙かなる橋」(映画化タイトル「遠すぎた橋」)だと思うけど。
史上最大の作戦 [DVD] 史上最大の作戦 (ハヤカワ文庫NF)