ワールドカップ準々決勝、ブラジルがオランダに敗れる

サッカー・ワールドカップ(W杯)第20日(2日・ポートエリザベスほか)準々決勝2試合を行い、悲願の初優勝を目指すオランダが6度目の制覇を狙ったブラジルに2―1で逆転勝ちし、3大会ぶり4度目の4強入りを果たした。W杯でオランダがブラジルに勝つのは、準優勝した1974年大会以来2度目。ブラジルは前回ドイツ大会に続いて8強止まりだった。

 1対0でブラジルが先行した前半だけ見ていると、ブラジルの楽勝のように思えたが、後半、オランダに1点返されるとブラジルが浮き足立ってしまい、さらに絶妙のコーナーキックから逆転されると、追う立場になったチームはラフプレイで退場者が出るなど崩壊してしまった。カカも今ひとつ調子が良くなかった。ワールドカップ優勝の本命というプレッシャーに負けてしまったよう。しかし、その強豪ブラジルでさえ、こんなことになってしまうのか。やっぱりワールドカップは恐ろしい。

ワールドカップ準々決勝、ガーナはPKに泣き、勝者はウルグアイ

ウルグアイはPK戦で、GKムスレラが2人を止めてガーナを降した。1点を追う後半10分、フォルランが直接FKを決めて同点。延長終了間際、スアレスがシュートを手で防いでPKを献上したが、ガーナのジャンが失敗した。試合の主導権を握ったのはガーナ。相手の倍近い26本のシュートを放ったが精度が低く、前半にムンタリのシュートで奪った1点にとどまった。

 1対1のまま延長戦に突入、その最後の最後、ガーナの猛攻の前にウルグアイがハンドの反則。ああ、このPKで終わると思ったら、ガーナのジャンがバーに当てて外す。キーパーがバーにキスしていた気持ちがわかる。そのまま延長線は終了。PK戦に入るが、ジャンが一番手になり、PKを決めた、その精神力は大したものだと思う。普通、あの状態で蹴ることができないと思うけど、ただ、それも報われず、PKでウルグアイが勝つ。オランダ対ブラジルもすごかったが、こちらも激しい試合。ワールドカップ、最後は精神力の戦いになってくる。