佐々木俊尚『グーグル Google』

グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する  文春新書 (501)

グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する 文春新書 (501)

 副題に「既存のビジネスを破壊する」。2006年の出版で、いまや「グーグル」ものの古典ともいえる本。2006年から今日まで、グーグルはさらに進化し、存在感を増し、論争の火種も増えているが、古びていない。内容を目次で見ると...

Google すべてを破壊していく
 第1章 世界を震撼させた「破壊戦略」
Google すべてを凌駕していく
 第2章 小さな駐車場の「サーチエコノミー」
Google すべてを再生していく
 第3章 一本の針を探す「キーワード広告」
Google すべてを発信していく
 第4章 メッキ工場が見つけた「ロングテール
Google すべてを選別していく
 第5章 最大の価値となる「アテンション」
Google すべてを支配していく
 第6章 ネット社会に出現した「巨大権力」

 サーチエコノミーとか、キーワード広告とか、たとえ話や既にどこかに出ていた海外の事例で説明するのではなく、羽田空港近くの駐車場や福井市のメッキ会社など実例をもとに語っているところがいい。取材しているなあ。ジャーナリストだなあ。新書だが、巻末に参考文献・関連URLリストが収録されているところもいい。好奇心を次へつなげていく仕掛けもある本というのは好感度、お役立ち度ともに高い。