「島津奔る」、盗作騒動で絶版だったのかあ

 関ヶ原での薩摩の中央突破に関する本を突然、読みたくなって、池宮彰一郎の「島津奔る」を書店で探したのだが、どこにも見あたらない。アマゾンを見たら、マーケットプレイスでは取引されている様子。

島津奔る〈上巻〉

島津奔る〈上巻〉

 でも、何か変。で、ネットで調べていたら、司馬遼太郎の「関ヶ原」と類似しているところがあって、新潮社が絶版にしたという。知らなかったあ(たぶん、新聞で読んでいたんだろうけど、忘れていた)。しかし、問題があって絶版になったものでも、アマゾンは通常の本と同じようにマーケットプレイス商品として取り扱っているのだ。それはそれで、ひとつの思想だけど。発禁本の場合はどうするのだろう? こっちはさすがに取り扱わないか。
 「島津奔る」と「関ヶ原」のどこがどんなに似ているかは、以下のサイトに詳しい。
 http://kuroneko-y.hp.infoseek.co.jp/ikemiya.html
関ヶ原〈上〉 (新潮文庫)

関ヶ原〈上〉 (新潮文庫)

 で、司馬遼太郎の「関ヶ原」。これは政治小説として面白かった。関ヶ原は戦場に臨む前の、派閥工作で戦いの帰趨は決まっていたという感じ。「仁義なき戦い」シリーズで言うと、第3作目の「代理戦争」というところですね。「代理戦争」は、抗争に突入する前の冷戦(両陣営の工作活動)が中心の話だった。
仁義なき戦い 代理戦争 [DVD]

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