横山秀夫:出口のない海

出口のない海

出口のない海

 回天特攻隊となった学徒出陣学生の話。横山秀夫の小説は好きで、これも筆力で一気に読まされはするのだが…。う〜ん。ある種パターン化された戦時下の青春の悲劇といった印象を持ってしまう。回天というと、かなり昔に見たNHKドラマが強烈に印象に残っているのだが、それと比べると、こちらはある種、パターン化された特攻隊物語という感じがしてしまう。横山秀夫に期待する水準が高いゆえに、そう感じてしまうのかもしれない。