ローマ法王、ヨハネ・パウロ2世が死去

ローマ法王ヨハネ・パウロ2世(84)が2日午後9時37分(日本時間3日午前4時37分)、バチカンの法王宮殿で死去した。四半世紀以上にわたる在位中、他宗教と対話や和解を進め、世界10億人のカトリック教徒の精神的な支柱として大きな足跡を残した。発言は母国ポーランドをはじめ東欧諸国の変革にも影響を与えた。104回もの外国訪問を重ね、「空飛ぶ聖座」と呼ばれる活発な外交でイラク戦争にも強く反対した。

 暗殺未遂事件にも遭遇したヨハネ・パウロ2世が死去。この時代に、冷戦体制が崩壊し、イデオロギーから宗教へと世界は回帰していったように思える。湾岸戦争イラク戦争と、戦争も東西対立から南北対立、宗教・文化対立へと変質していった。