三浦展「下流社会−−新たな階層集団の出現」

下流社会 新たな階層集団の出現 (光文社新書)

下流社会 新たな階層集団の出現 (光文社新書)

 最近話題の階層論。「勤勉で働く上流」と「自分らしさを求めて、ほどほどの下流」−−日本社会の階層論として興味深い。一方で、マーケティング論としては、中流志向の大量生産から、上流志向のブランド志向・高付加価値化が、成熟経済に突入した日本経済に生きる企業としての解答という風にも読める。大量生産は、低コスト・低価格で、下流社会+途上国市場に目を向けるしかないという感じ。「LEONの秘密と舞台裏」と合わせて読むと、原題の消費傾向が見える。