ディープ・ブルー

 CATVで見る。評判が良いのは知っていたが、海の記録映画だしなあ、と思っていたのだが、見始めると、やめられない面白さ。1時間半があっと言う間に過ぎてしまう。映像詩といっていいようなインパクトがある。イルカのサーフィンに始まって、どの映像も息をのむ。アザラシの子供を狙うシャチ、潜水艦から発射されたミサイルのように海中から陸上に飛び出していくコウテイペンギン。ペンギンたちは円陣を組んで氷点下の寒風を避ける。一方、ひたすら砂団子をつくるカニとか、無謀にも自分の体よりも大きいシロイルカを捕獲しようとするシロクマなど、ユーモラスな場面もある(本人たちは必死なんだろうけど)。子供の鯨をシャチが上から覆い被さって溺死させるところなども自然の厳しさを見せつける。シャチは食い殺すのかと思ったら、溺死させるのか。考えてみれば、鯨は哺乳動物なのだ。ともあれ、感嘆。どれもこれも、よく撮影できたと思うような映像ばかり。なるほどヒットするはず。しかし、「ファインディング・ニモ」で描かれたように、密集して群れをなして泳ぐサカナがいるのだ。マンガの世界ではなかったのだ。そして、アニメ以上に現実の映像は奇っ怪だった。