ハリウッドはやはりゲイの映画は嫌い?

作品賞が、人種対立が題材の群像劇「クラッシュ」。監督賞に、保守的な土地で同性愛に目覚めた若いカウボーイ2人の愛と苦悩を描いた「ブロークバック・マウンテン」のアン・リーが決まった。

 アカデミー賞、大本命といわれた「ブロークバック・マウンテン」が「クラッシュ」に敗れた。ゲイよりも、人種差別がテーマの方がハリウッド的には良いということか。「ブロークバック」が映画賞を総なめし、あまりにも本命視されたために、票が流れたのか。「クラッシュ」も良い映画そうだけど、でも、ハリウッド的な選択だなあ。主演男優賞は「カポーティ」のフィリップ・シーモア・ホフマンと個性派だったが、あとは主演女優賞が「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」のリーズ・ウィザースプーン助演男優賞は「シリアナ」のジョージ・クルーニー助演女優賞は「ナイロビの蜂」のレイチェル・ワイズと、ハリウッド映画のスター俳優ばかりだから、これも保守的な選択。やっぱり、ハリウッドは保守票が強いのだ。「SAYURI」が技術関係の賞をかなり取っていたけど、これもスタジオの映画だからだろうか。監督賞はアン・リー。良かった、良かった。