グリーンスパンのサブプライム問題に関するコメント

米連邦準備理事会(FRB)前議長のアラン・グリーンスパン氏(81)の新著「波乱の時代」が17日、米国で発売された。エコノミスト人生を振り返るとともに、高齢化や格差など世界が直面する課題への対応策にも触れた大著。市場の関心を集める信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題では「融資基準緩和のリスクには気づいていたが、住宅保有層の拡大を考えればリスクを取る価値はあると思った」と述懐している。

 住宅需要を拡大するためにサブプライムのリスクをとる価値はあった。信用創造による経済効果は当然、見込めるのだろうけど、その副作用について、どれだけ認識していたのかどうか。まあ、渦中にいると難しいことだけど。意図して創り出した需要なのだろうけど、欲望の制御は至難の業だから、サブプライムは当初の意図を超えたモンスターになってしまったのだろうか。