民主党の小沢代表が辞意表明

民主党小沢一郎代表は4日午後、党本部で記者会見し、党首を辞任する意向を明らかにした。理由として党役員会に提起した自民党との連立協議入りの了承を得られなかったことを挙げ、「私が不信任を受けたに等しい」と説明した。鳩山由紀夫幹事長らは慰留に努めているが、党内では後継探しの動きも始まった。参院で第一党である民主党の党首が交代すれば、与野党の力関係にも重大な影響を与えるのは確実。政局が流動化し、給油新法案の行方にとどまらず、衆院解散時期なども一段と不透明になる。

 今年は突然、トップが地位を投げ出す年らしい。安倍首相の突然の退陣表明に続き、今度は野党第一党であり、参院では名実ともに第一党の党首が座を投げ出す。ただ、小沢代表の場合、引き留められて、続投するのではないかという観測も出てくるのは“人柄”のなせるワザか。ともあれ、今日の読売の朝刊も、大連立は小沢代表の発案と書き立てていたし、このままでは権力基盤が持たないと思ったのかも。だいたい、福田・小沢会談が1対1だっただけに、何がどう語られたのかは、この二人にしか分からない。でも、連立は小沢代表の発案という報道には相当、頭に来ているらしく、会見でも・・・

私の方から党首会談を呼びかけたとか、私が自民、民主両党の連立を持ちかけたとか、今回の連立構想について、小沢首謀説なるものが社会の公器を自称する新聞、テレビで公然と報道されている。いずれもまったくの事実無根。党首会談、および会談に至るまでの経緯、内容について、私自身も、そして私の秘書も、どの報道機関からも取材を受けたことはなく、取材の申し入れもない。

 てな具合に事実上、名指しでメディアを批判し、朝日と日経以外は謀略情報に乗せられているという口ぶりだった。でも、一方では、今回の大連立の影にはナベツネありという情報も流布していた。たとえば、

発端は、先月二十五日夜に都内の料亭で開かれた会合だった。会合の出席者は、元首相・中曽根康弘読売新聞グループ本社代表取締役会長の渡辺恒雄日本テレビ取締役会議長・氏家斉一郎ら。渡辺、氏家は福田政権の誕生にも大きな役割を果たし、首相・福田康夫に、大きな発言力を持つ。民主党代表の小沢一郎とも「しょっちゅう会っている」(閣僚経験者)関係とされる。この席で、自民党民主党の「大連立」が話題に上った。中曽根や渡辺は、宿願である憲法改正を実現するためにも、「大連立」を熱望している。ただ、大連立が実現するとしても、次期衆院選後だと考えていた中曽根は、「衆院解散前に大連立ができるんですか」と質問。渡辺は「できます」と応じた。

 今回の「大連立」ドタバタ劇、政治も、第四権力といわれるマスコミも双方、傷つく形になるのだろうか。というか、これで民主党が小沢代表を引き留めて、さらに混乱に拍車がかかるのだろうか。それとも、もともと、これをきっかけに政界再編を仕掛けて、政権政党に戻るというシナリオなのだろうか。もう山のように読み筋がテレビ、新聞、雑誌に溢れるのだろうな。