米大手銀行、サブプライム不良資産の買い取り基金設立を断念

米国の信用力の低い人向け住宅ローン(サブプライムローン)問題で、設立が検討されていた不良資産の買い取り基金について、推進役であるシティグループバンク・オブ・アメリカ、JPモルガン・チェースの米銀三行は二十一日、設立を断念すると発表した。同基金は銀行傘下のファンドが大量のサブプライム関連の金融商品を抱え、転売先に困っているのに対応。金融機関が共同でお金を集め、銀行から関連資産を買い取る計画で、財務省も積極的に後押しし八百億ドル(約九兆一千億円)規模の基金を設立する予定だった。

 あらあら、サブプライム問題対策の一つとして打ち出された不良債権買い取り基金の設立が頓挫。欧州の銀行も、日本の銀行も、米銀から回された奉加帳に協力しないことを決めてしまったから、行き詰まってしまったんだろうか。結局、自分たちでサブプライムの後始末はしましょうね、ということなのかもしれないが、こうなると、どこは大丈夫? どこは危ない? などといった憶測が生まれたり、金融界として、この問題に対処する覚悟はあるのかどうかを問われてしまうことにもなりかねないけど・・・。まだ、どこまで問題が深いのか、わからないし、金融機関には温度差があるんだろうなあ。