グローバル化はインフレリスクを生む?

欧州中央銀行(ECB)当局者は7日、食品・エネルギー価格がもたらすインフレの危険性に相次いで警告を発した。さらに振れが大きい金融市場を引き続き注視する姿勢を示した。前日に金利据え置きを決めた欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は、フランス中銀主催のグローバル化とインフレ・金融政策に関するシンポジウムで、商品価格の急騰は、グローバル化がインフレの上方リスクにつながることを示すと指摘。「最近の食品を含む商品価格の急騰は、新興国市場からの需要に供給が追いつかないことによるもので、グローバル化が世界のインフレの上方リスクにもつながることを示している」と述べた。

 これまでグローバル化は、低コストの労働力の供給など、価格抑制、ディスインフレ要因とみられいたのだが、急成長するBRICsの需要拡大で商品価格が高騰し、インフレの上ぶれリスクを生み出すという。グローバル化が供給要因から需要要因へと転換してしまったのか。経済の前提が変わるかもしれないということは、マーケットは荒れるなあ。