世界の株式市場は上昇ーー喉元過ぎれば熱さを忘れる?

25日のアジア主要株式相場はほぼ全面高だった。香港のハンセン指数は急伸し、前日比6.4%高い22464.52だった。シンガポールST指数、韓国総合指数も上昇した。前日の米国株高を受け、金融不安がいったん遠のいたとの観測が広がった。中国の上海総合指数も3営業日ぶりに小幅反発、終値は3629.619と0.1%上昇した。

 何となく金融危機をしのいだようなムードが出て、米国も、アジアも、欧州も、日本も株価は反転。でも、本質的なところで問題は解決しているんだろうか。喉元過ぎれば熱さを忘れるというけど、サブプライムローンに端を発した新金融商品をめぐる問題は喉元を過ぎたのか、まだ、喉のどこかに引っかかっているんじゃないだろうか。いまは政府・中央銀行から麻酔を打ってもらったわけど、どうせ最後は政府や中央銀行が助けてくれるから大丈夫と思っているのだったら、モラルハザードによって、さらに傷を深めてしまう恐れがあるんじゃないだろうか。痛みはある程度、わかったほうが良くて、痛みがわからないと病気もわからなくなってしまうんだよねえ。麻酔を打ちすぎると、政府や中央銀行が手に負えないところまでバブルを膨らますだけになってしまったりして・・・。マーケットを壊してもいけないし、といって熱くさせてもいけない。政府・中央銀行は難しいなあ。