ドイツからみれば、バーナンキは「狂気の人」?

The dollar is in a tailspin, the trade deficit is growing and a recession is on the horizon. The American way of life is in serious danger. But the head of the Federal Reserve keeps on pumping easy credit into the system -- a crazy policy that will worsen the crisis.

 第1次世界大戦後にハイパーインフレで社会の崩壊を経験したドイツにとって、インフレとの戦いは中央銀行の使命。その信念の強さは有名だけど、それから見ると米国の行動は常軌を逸しているように見えるんだな。サブプライムローン問題のあと、金融機関の救済のために、なりふり構わず利下げに走るバーナンキFRB議長に対するドイツの有力誌「シュピーゲル」の論調がすごい。大体、タイトルが「Madness of Ben Bernanke」だし、FRBの金融緩和政策は「crazy policy」だもんね。しかし、原油価格、食料価格が高騰するなかで、金融システムを救うためとはいいながら、金利を下げて、資金を供給すれば、どうなるのか。大体、金融機関のバランスシートが傷んでいるときに、金融だけ緩めても、経済が安定するともいえないし。ともあれ、欧州は、米国の経済政策に批判的。中国問題も絡みながら、世界の足並みに微妙にずれが出てきそう。となると、経済は混乱するんだろうな。ということは、それを先取りして動くマーケットも・・・。