NHK土曜ドラマ「監査法人」

 「ハゲタカ」の成功に気をよくしたのか、NHKが再び送り出す経済社会派ドラマ。今度の主役は監査法人。超地味だけど、バブル崩壊市場経済化の流れの中で、存在感を大きくしたし、監査法人自体が変革を迫られた。その意味では面白い対象かも。今日はその第1回で監査に端を発した企業倒産から始まるが、大手監査法人を舞台にしているだけに、最後はみすず監査法人(旧・中央青山監査法人)の破綻をモデルにしたような展開になるのだろうか。結構リアルで、1回目でも、地方企業の監査で、代表社員の「先生」がゴルフ、接待漬けで監査企業と「懇親」を深める一方で、若手の公認会計士が帳簿調べなどの実務で会社に詰め切りになるところなど、10年ぐらい前にはよく聞いた話だなあ。いまではなくなった(あるいは、少なくなった)だろうけど、日本的経営の昔ながらの風景。なあなあ、どろどろの関係。粉飾を見逃してもらおうと土下座するところなんぞも、あるだろうなあ。で、連続ドラマの展開としては最後は「銀行が諸悪の根源」みたいな形になってしまうのだろうか。それほど単純ではないか。
 キャストは、ニートを演じても、しっくりはまる塚本高史が主役の若手公認会計士。同僚が松下奈織。グローバルマーケットの時代に「厳格監査」を主張する上司に豊原功補。「ハゲタカ」の大森南朋柴田恭兵栗山千明のトリオが強烈だっただけに、どう演じてもいろいろと言われてしまうんだろうけど、頑張っている。なぜか(と言っちゃ悪いが)阿部サダヲがいかにも「良い人」で出ていたりする。ともあれ、次回も見てみようかという気になった。
【参考】
NHKのオフィシャルサイト
 http://www.nhk.or.jp/dodra/kansahoujin/index.html
・「みすず監査法人ウィキペディアでみると
 wikipedia:みすず監査法人