スパイダーマン3

 サム・ライミの映画は、ヒーロー物であっても、どこか哀しさがある。ヒーローも人間だから弱さがあるし、悪人も極悪一辺倒というわけでもない。スパイダーマン三部作の最終編は、その傾向が顕著になっている感じがする。サンドマンは物悲しい。砂から人間に戻ろうとする姿は痛々しいし。トビー・マグワイアとクリスティン・ダンストは演技派で、「スパイダーマン」以前を見ると、こうしたヒーロー映画よりも、アート系映画が似合うような若手だったのだが、「3」を見ていると、なぜサム・ライミがこのふたりを主演の2人に選んだかも分かる。演技がしっかりしているし、孤独感が漂うし。中盤、ちょっとだれて、ちょっと長い感じもするけど、面白かった。サンドマン役のトーマス・ヘイデン・チャーチは、どこかで見たことがあると思ったら、「サイドウェイ」に出てくる、女たらしの売れない俳優役の人だった。
【参考】
・「スパイダーマン3」の日本語版公式サイト
 http://flash.sonypictures.com/intl/jp/movies/spider-man3/site/index_jpn.php
・Marvel社の「スパイダーマン3」公式サイト
 http://www.marvel.com/movies/Spider-Man.Spider-Man_3
ウィキペディア、グーグルで見ると
 wikipedia:スパイダーマン3   google:スパイダーマン3