村上春樹「アフターダーク」

アフターダーク (講談社文庫)

アフターダーク (講談社文庫)

 映画のような小説。午後11時56分の「デニーズ」から午前6時52分の郊外住宅まで、小説の世界と、その世界を見る作者と「私たち」2つの視点から描いていく。「私たち」の世界は、映画のト書きのような感じもする。ちょっと実験的な作品とも言えるが、基本は村上春樹的な世界で、やさしさがある。