エリック・松永「クラウド・コンピューティングの幻想」

クラウドコンピューティングの幻想

クラウドコンピューティングの幻想

 クラウドのお勉強。ネガな話を読んだほうがいいかな、と思って、読み始めてみたんだが・・・。う〜ん。まあ「幻想」といっても、当然、クラウドそのもののインパクトを否定するわけでもなく・・・。このあたりは想定の範囲内で、どういう論理を展開するかが見所でもあるんだけど。で、後書きに「本書は、正直に言ってかなり荒削りで突っ込みどころ満載です」とあるが、確かに・・・、ちょっと荒削り・・・。Googleについても、もう一歩、踏み込んだ話が欲しかったなあ・・・。いかにも経営コンサルタントの人が書いたIT論という感じだろうか。SAPとか、オラクルとか、やっぱり好きなのかなあ。企業システム、巨大システムが抱える運用の問題、ハード、OS、アプリ三つどもえのバージョンアップ地獄(コスト負担)などには、あまり実感がないように思えた。仮想化とか、クラウドとかに企業システム関係者が関心を寄せる一つの理由なんだけど。