安宅産業の崩壊を題材にとった
NHKのテレビドラマ。CATVの
日本映画専門チャンネルで全4作を放映していた。1980年の放映で、「ハゲタカ」の先駆となるビジネスドラマといっていいかもしれない。
和田勉の演出。原作は
松本清張(
松本清張生誕100年の流れで、やっているんだろうな)。脚本は
大野靖子。出演陣が豪華で、
山崎努(若い)、
夏目雅子(美しい)、
片岡仁左衛門(先代の13代目)、
佐分利信(渋いなあ)。このほか、
勝野洋、
佐藤慶、
森本レオ、
水沢アキ、
中村玉緒、山内明と、当時の若手・中堅が顔を揃えている。安宅産業の崩壊は、70年代の一大ビジネス劇だったわけだが、単なる再現ドキュメントドラマではなく、事実を題材に真実を描こうとする人間ドラマになっている。
山崎努演じる主人公の日系二世の江坂産業(モデルは安宅)アメリカ法人社長はもちろん、
仁左衛門演じる社主の陰影など、作品に深みを持たせる。
夏目雅子が演じた女性ピアニストは
中村紘子がモデルともいわれていた。
パトロンといわれていた企業は安宅ではなかったみたいだけど。