レイモンド・チャンドラー「さよなら、愛しい人」

さよなら、愛しい人

さよなら、愛しい人

 いま「1Q84」で話題の村上春樹が翻訳するレイモンド・チャンドラー第2弾。「ロング・グッドバイ」は純粋に小説として楽しんだが、「Farwell, My Lovely」は、ロバート・ミッチャムシャーロット・ランプリング主演の映画「さらば、愛しき女よ」の印象が強烈で、チャンドラーと村上春樹を楽しむというより、映画とどう違うのかという興味で、飛ばし読みしてしまった。ラストはこうなるのか。なるほど。映画も良かったが、小説も味わいがある。小説を先に読んだ人は、映画の終わり方をどう見ていたんだろう。でも、やっぱり映画はうまく小説を料理していると思うけど。