上山信一「自治体改革の突破口」
- 作者: 上山信一
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2009/02/19
- メディア: 単行本
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自治体の情報公開には三つの段階がある。第一段階は、市民からの請求を受けて情報を開示する古典的なもの。第二段階は個別具体的な事務・事業について普段から積極的に市民向けに情報公開をする。第三段階は市民だけでなく金融機関など幅広いステークホルダーに向けて財務状況と将来ビジョンを発信する。
なるほどねえ。行政の暴走を防ぐ抑止力として効果があるのは、情報公開だろうなあ。情報公開が進み、透明度を増すほど、変なことはできなくなるし。NPOを生かすための五つの提案というのもある。
(1)外郭団体の地域NPO法人化
(2)公務員のNPO法人化への再就職促進
(3)行政業務の本格的アウトソーシング
(4)外注管理の集積化
(5)域内のボランティア力の開発
こちらもなるほど。「関西EU説」というのもあった。大阪はドイツ、京都はフランス、兵庫は英国、奈良がスイスで、和歌山はスペイン、滋賀はベルギー、三重はイタリア。で、街で言うと、大津はブリュッセルで、伊勢はバチカンとなる。これも面白い発想。
地方が現在の経済環境の中で苦境にあるのは確かだが、その一方で、改革の担い手でもある。この本を読んでいると、まだ何とかなるんじゃないかと元気が出てくる。