荒俣宏「奇想の20世紀」

奇想の20世紀 (NHKライブラリー)

奇想の20世紀 (NHKライブラリー)

 これを読むと、20世紀というのは「科学」の時代だったのだなあ、と改めて思う。モネもピカソも科学の延長線上にあった。「科学」の時代だから、予見できる「未来」も存在したワケね。しかし、今はどうなんだろう。ポスト科学の時代なんだろうけど、21世紀を決めるものは何なのだろうか。20世紀の源流はパリ万博に凝縮されていたみたいだけど、21世紀はどこから始まるのだろう。上海万博にそれがあるのかどうか。それとも、911に21世紀が象徴されているのだろうか。いずれにせよ、「科学」と「学習」の休刊は、「科学」と「啓蒙」の時代の終焉を象徴しているのかもしれないなあ。