ポンピドゥー・センター Centre Pompidou

 パリにある現代アートの巨大施設。国立近代美術館をはじめ、図書館、映画館、劇場、音響音楽研究所が入っている。エレベーターは建物の外側にチューブ状に配置されている。企画展が開かれていた最上階の6階まで上がっていく。入ったのが夕方だったので、夜に変化していくパリの風景が絶品。パリという街自体がひとつの現代アートと主張しているような感じ。企画展は「黒と光の画家」といわれるピエール・スーラージュ(Pierre Sulages)の特集。
 圧巻は3階、4階の国立近代美術館(常設展)で、ともかく広く、その収蔵品の豊かさに圧倒される。ピカソマティス、ブラックなどなどキリがない。マルセル・デュシャンの「泉」(便器にサインしただけの伝説の現代アート)もあった。閉館まであまり時間がなかったのと連れ合いが疲れ果ててしまったので、すべて見ることはできず。4階は制覇したが、3階は一部を駆け抜けた状態で終わってしまう。センターを出てから、パンフレットを見ていたら、展示室は他にもあったし、「ブランクーシのアトリエ」も見ずに終わってしまった。もう一度、きちんと見てみたいところ。
 しかし、これだけの収蔵品を整理し、分類し、保存する。その執念と根性に感心してしまう。図書館も多くの人が利用しているのが見えた。
 このポンピドゥー・センター、1977年にオープンしたとき、斬新な設計が醜悪であるとの批判を受け、議論になった。写真などで多く紹介されているのは、エレベーターがチューブ状に配置されている部分で、こちらはそんなに奇抜なものではない。むしろ、問題は赤、青、緑のパイプが走る側面のほうかもしれない。こうした色使いの建物がないだけに、これは遠くか見ても、あら、という感じになる。
公式サイト
 http://www.cnac-gp.fr/
 フランス語だけではなくて、英語、スペイン語にもなる。このあたり、欧州の現代アートのセンターになるという気合とプライドが感じられる。
ウィキペディアによると
 wikipedia:ポンピドゥー・センター