続・菩提樹

続・菩提樹 [DVD]

　原題が「Die Trapp-Familie in Amerika」。アメリカでのトラップ・ファミリーというわけで、「サウンド・オブ・ミュージック」の米国亡命後、後日談ということになる。反ナチではあったけど、政治的亡命というわけではなく、家族合唱団の米国公演ということで米国に入り、収入を得て、居を構える。といって最初は教会音楽が中心だった家族合唱団が米国で、すぐに受けるわけもなく、成功するまでには、様々な偶然の出会いや幸運、工夫があったという話。やはりマリアがたくましく、トラップ男爵もそれを頼りにして、支える。男って、いざとなると、弱い。組織の中で生きてきた人間は、その組織がなくなると特に弱いのかも（トラップ男爵は海軍だし）。
　しかし、米国は人脈国家なんだな、と思わせるところもある。その人的ネットワークに入ると強い。米国に定住できたのも、努力は当然あるが、それとともに、偶然、有力者とのコネがでてきたことが効いている。運も実力のうち、ということだろうが。
　「菩提樹」、正編・続編ともに出演者は同じメンバーで、楽しめます。この時代の映画も結構、面白いな。