ラ・ジュテ

 クリス・マルケルの伝説的な短編(29分)SF映画。モノクロ写真のモンタージュで語られる世界。 BSで放映されていたのを録画して見たのだが、1962年に製作された、この映画は、さまざまなアートに影響を与えていると改めて感心。写真のモンタージュで語る手法はいまでも現代アート展でよく見るし、その背後に囁くような人間の声が入る手法も同様。「攻殻機動隊」のバトーの義眼レンズの造形も、この映画に出てくる科学者からヒントを得ているように思える。1995年にテリー・ギリアムがつくった「12モンキーズ」も、この映画がもとになっている。それだけの影響力を持った映画だということが、製作から50年近くなった今でもわかる。ヒロインのエレーヌ・シャトランはフォトジェニック。
ラ・ジュテ」(DVD版)の予告編