鹿島茂「パリのパサージュ」

パリのパサージュ―過ぎ去った夢の痕跡 (コロナ・ブックス)

パリのパサージュ―過ぎ去った夢の痕跡 (コロナ・ブックス)

 鹿島茂によるパサージュ案内。副題に「過ぎ去った夢の痕跡」。写真満載のビジュアルなパリ・パサージュ案内であると同時に、鹿島茂氏らしい歴史と文学の蘊蓄に満ちた本。既に取り壊されて今は失われてしまったパサージュに関する文章もある。ともあれ、ページをめくっているだけで楽しいし、パリに行ってパサージュを歩いてみたくなる。NHKの「世界ふれあい街歩き」の「パリ・オペラ座界わい」*1はパサージュ散策がテーマだったのだが、この番組に登場した「ギャルリ・ヴィヴィエンヌ」「パサージュ・デ・パノラマ」パサージュ・デュ・グラン=セール」は名所だけに、この本でも詳しく紹介されている。以前、自分がパリに行ったとき、たまたま入ったパサージュは「アルカード・デ・シャン=ゼリゼ」という名前だったことを知る。スターバックスが中央フロアに入っているパサージュだった。