和田秀樹『和田式 超情報整理術』
- 作者: 和田秀樹
- 出版社/メーカー: 新講社
- 発売日: 2008/08
- メディア: 単行本
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目次で内容を見ると...
プロローグ
あなたはパソコンに ふり回されていませんか
第1章
情報化社会こそ 入門書が大切になる
第2章
夢をかなえてくれる パソコンの「情報整理能力」
第3章
情報を捨てたとき 「集中力」が生まれる
第4章
自分のもつすべての情報を パソコンに任せてみよう
第5章
自分のパソコンを シンプルに使いこなそう
第6章
メール情報は自分の リズムで整理しよう
エピローグ
あなたはパソコンの主人です
「入門書」は小飼弾氏流にいうと「新書」だろう。ここは、そのとおりだと思う。求める情報分野についての知識があるほど、より深く、より効率的に検索をかけられる。
で、この本の中で「一瞬で消える情報より、何度も読み直せる情報が役に立つ」として、こんな話が紹介されている。
以前、ある著名な財界人と話す機会がありました。
かなり高齢の方ですが、話題も豊富で、とくに国際情勢の読みが鋭いのでビックリしてしまい、「何か特別な情報源をおもちですか?」と尋ねたことがあります。
するとこの人は、「新聞を隅から隅まで読めばわかります」とあっさり答えたのです。
ここで、もうひとつツッコミを入れてみたくなった。「それって日本の新聞ですか?」。私が会ったことがある「財界人」といわれた人は、90年代ぐらいから、読むのは海外の新聞になってしまった*1。日本語の情報が内向きになってしまったから。それと、財界人といわれる人たちは、大企業に所属し、社内のレポートやら、銀行・証券・取引先の話とか、国内外の新聞の要約が回ってきたりするから、自分で情報を集めて回る人は少数派になる。こうした自分の頭で考える少数派は危機管理に強い戦略家が多い。
情報を得るという点から言うと、新聞・雑誌が果たしていた役割はかなりネットに代替されてきているが(新聞・雑誌も有料・無料を問わず、ネットでの情報発信に力を入れているし)、それを知識として体系化していくためには、本を読むことが重要だと思う。現代の情報活用法としては、インフォメーションはネット、インテリジェンスは書籍だろうか。
*1:「Wall Street Journal」「Financial Times」、あるいは世界情勢を概観するためにNew York Times傘下の「International Herald Tribune」、雑誌だけど「Economist」