"バチカン銀行" にマネーロンダリングの疑い

ローマ法王庁バチカン)の財政管理組織である「宗教事業協会バチカン銀行)」がマネーロンダリング資金洗浄)に関連した疑いがあるとして、イタリア当局が21日までに捜査を開始した。イタリアの中央銀行「イタリア銀行」関係者によると、バチカン銀行が行った2件の送金に関して、マネーロンダリング資金洗浄)防止を目的とした法律に違反する送金の疑いがあることをイタリア銀行が把握し、司法当局に通報した。本件の捜査に近い情報筋によれば、司法当局は通報を受けた時点ですでにバチカン銀行への捜査を開始していたという。

 おお、バチカンが闇の資金を洗浄していた?フランシス・フォード・コッポラの「ゴッドファーザーPartIII」みたいな話になっていくなあ。バチカンをめぐっては、ときどき、こんな話が出てくる。アンブロシアーノ銀行事件(P2スキャンダル)*1のときも、バチカンとマフィアの関係が取り沙汰されていた。コッポラも、この実話を映画のエピソードに利用したのだと思う。
 で、このアンブロシアーノ銀行事件では、イタリアから遠く離れたロンドンで頭取が死体で発見されるという劇的な展開を見せるのだが、この顛末については『誰が頭取を殺したか―P2スキャンダルと法王庁 』というルポルタージュがあった。アマゾンを見ると、いまは絶版みたいだな...。いずれにせよ、「宗教事業協会バチカン銀行)」事件は今後、どんな展開を遂げていくのだろう。

ゴッドファーザー PartIII <デジタル・リマスター版> [DVD]

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誰が頭取を殺したか―P2スキャンダルと法王庁 (新潮文庫)

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【追記】
 本屋さんを覗いていたら、こんな本を見かけた。タイミングがいいかも。
バチカン株式会社―金融市場を動かす神の汚れた手

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*1:ウィキペディア「アンブロシアーノ銀行」 http://bit.ly/aHJ0Ke