荒野の七人

 黒澤明の「七人の侍」をハリウッドが西部劇にリメイクした映画。舞台はメキシコの農村になっている。NHKBS-hiで放映して、ちょこちょこ見てしまう。監督が西部劇が得意なジョン・スタージェス。俳優陣が、ユル・ブリンナースティーブ・マックイーンチャールズ・ブロンソンジェームズ・コバーンといった豪華アクション俳優の競演(まあ,当時は既にスターだったユル・ブリンナーを除くと、若手の範疇だったろうけど)。敵役の山賊の首領はイーライ・ウォラック。役者が揃っているから、面白いは面白いのだけど、でも、やっぱり黒澤明の原作を見ていると、あの迫力にはかなわないなあ。「七人の侍」はモノクロ映画であるところで、かえって迫力を生み出している。
七人の侍(2枚組)<普及版> [DVD]

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 で、「荒野の七人」はヒットしたので,続編、続々編がつくられた。 この2本の映画、見たような気がするのだが、筋は覚えていない。ただ、3作目の「新・荒野の七人」になると、役者も小ぶりになって、今ひとつだった記憶がある。ネットで調べたら、ユル・ブリンナーは2作目までで、3作目はジョージ・ケネディがリーダー役を演じたようだった。憶えていないなあ。ボケかも。
 で、未見だが、米国の映画人はそこまでやるの、と思ったのが、こちら。
宇宙の7人 [VHS]

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 ついに「荒野」を超えて「宇宙の七人」になってしまった。しかし、こうしてみると、黒澤がつくったドラマの造型がいかに優れいていたかがわかる。7人という設定も良かったのかも。ラッキーナンバーだし。で、この映画、だれが作ったのかと思ったら、製作総指揮は低予算映画の帝王、ロジャー・コーマンだった。さすがロジャー・コーマン。あざといけど、損はしない映画だったのだろうな。
私はいかにハリウッドで100本の映画をつくり、しかも10セントも損をしなかったか―ロジャー・コーマン自伝

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