世界一リッチなのは、ニューヨーク・タイムズを助けた、あのメキシコの大富豪

米経済誌フォーブスが9日まとめた2011年版の世界長者番付によると、資産総額10億ドル(約830億円)超の「長者」の総数は1210人と過去最高になった。うち約1割を中国人が占め、新興国の富豪が多数ランクインした。世界的に株価や商品価格が上昇した恩恵を受けた。首位は2年連続でメキシコの「通信・メディア王」、カルロス・スリム氏だった。調査は2月14日時点の集計。国別に長者の数を見ると、米国(413人)が最多。中国(115人)とロシア(101人)はそれぞれ、1987年の統計開始以来初めて、100人の大台を超えた。

 フォーブス恒例の大富豪ランキング。1位は昨年に続いてメキシコのカルロス・スリム。この人、苦境に陥った名門新聞社、ニューヨーク・タイムズに2億5000万ドルを融資して注目を浴びた人。本当に大金持ちだったのだなあ。この人、ニューヨーク・タイムズの株主でもある。世界第3位の大富豪、ウォーレン・バフェットワシントンポストの株主だが、このときはバリュー投資だった。スリムの場合は「救済」の色彩が濃い。時代は変わったなあ。
ブランド帝国LVMHを創った男 ベルナール・アルノー、語る ベストテンの顔ぶれを見ると、米国人は2位のビル・ゲイツマイクロソフト)、3位のバフェット、5位のラリー・エリソン(オラクル)、10位にウォルマート創業家のクリスティ・ウォルトン一家と4人。過半数を外国勢が占めている。こちらの顔ぶれは、4位が、ブルガリの買収で話題になったばかりのLVMH総帥、ベルナール・アルノー。6位は、インド人の製鉄王、ラクシュミー・ミタル。7位がスペインのファッションブランド「ザラ」のアマンシオ・オルテガ、8位がブラジルの資源王、EXBグループの総帥、エイキ・バチスタ、9位が石油化学・資源を中心としたインドのリライアンス・インダストリーのムケシュ・アンバニ。欧州はファッション・ブランド、新興国は資源・素材で巨富を築いた人たちといったところ。
 Forbes.comに、10億ドル以上の資産を持つ1210人のビリオネアのリストが掲載されている。このリスト、産業別、国別にソートできる。日本人は113位のソフトバンク孫正義さんがトップ。バブルの時代は日本勢には地主系の大富豪が目立ったが、それに比べると、事業で財をなした孫さんがトップというのは健全だな。ちなみにお隣り韓国はサムスン・グループの李健煕(イ・ゴンヒ)が105位、中国はインターネット検索サイト、バイドゥ百度)の李彦宏(り・げんこう)が95位といった具合。
★The World's Billionaires - Forbes.com (大富豪1210人のリストあり)
 http://www.forbes.com/wealth/billionaires
★メキシコ実業家が融資 経営悪化のNYタイムズ紙 - 47NEWS => http://t.co/cOTI0BY
ニューヨーク・タイムズによるカルロス・リスト氏の人物紹介
 Carlos Slim Helú - The New York Times => http://t.co/iqdWgA4
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