3月11日の東日本大震災は、3月の国内販売の2〜3割を吹き飛ばしたんだろうか。自動車、百貨店を見ると...

 昨日3月が終わったばかりなのに、早くもいろいろな経済統計が出始めている。まず景況感を知る上で代表的な指標と言える「日銀短観」。こちらが発表になったものの...
日銀短観:大企業2期ぶり改善 震災反映せず−−3月 (毎日新聞) => http://t.co/wVRbjra
 当たり前の話だけど、大震災という異常事態の中で回答企業が少なかったらしい。そうなると、これは、ほとんど意味がなく...
4日に再集計公表−震災で回答率過去最低・3月の日銀短観時事通信=> http://t.co/TjHl39e
 週明け4月4日に再び公表することになったという。この発表は怖いなあ。先行きの見通しは悪くなってはいても、良くなることはないだろう(復興需要関連で一部、例外はあるかもしれないが...)。
 実際、早くも出始めた消費関連のデータを見ると...
・3月の新車販売37%減=震災響き、大きく落ち込む―自販連(時事通信Yahoo!ニュース => http://t.co/9OyZoJI
伊勢丹28%減、三越22%減 3月売上高 節電・停電響く:日本経済新聞 => http://t.co/2N3NiQS
 デパートで2−3割、自動車になると、4割近くの落ち込みになった様子。震災の直接的な被害だけではなく、原発事故の心理的な影響(福島第一原発放射能だけでなく、不安心理もばらまいている)、計画停電によるダメージ、さらに工場が地震津波による物理的被害と計画停電により機能停止していることも響いているだろう。サプライチェーンを通じて、傷が拡大していっている面もある。自動車は、これらの影響すべてに加えて、エコカー補助金廃止、ガソリン不足・価格高騰もあるから、踏んだり蹴ったりの状態。
 これから、この手の産業データが続々と出てくるだろうし、それを追うように企業の業績修正も出てくるのだろう。現在の業績予想や、それに基づいて弾き出されたPERはほとんど意味を失っているのだろうなあ。これからの発表ひとつひとつに一喜一憂しながら、マーケットは乱高下を繰り返すのだろう。

会社四季報 業界地図2011年度版

会社四季報 業界地図2011年度版