掛谷英紀『学者のウソ』

学者のウソ [ソフトバンク新書]

学者のウソ [ソフトバンク新書]

 タイトルに惹かれて読み始めたのだが、読んでいて、福田恆存の「平和論にたいする疑問」など一連の進歩的文化人批判を思い出してしまった。目次で内容をたどると、こんな感じ...

第1章 学者のウソ
第2章 本来の学問
第3章 学歴エリート社会の罠
第4章 ウソを見破る手立て

 新しいようでいて、古い問題。このウソの構造、最近のものというより、江戸時代には既に存在していたようにも思える。学者は古から権威を振りかざす一方、民は権威に弱いところがある。この本の新しいところは、この問題解決の可能性をインターネットなど新たなテクノロジーにみていることかもしれない。その意味で、批判も改善提案も理系の人らしいところがある。

福田恆存評論集〈第3巻〉平和論にたいする疑問

福田恆存評論集〈第3巻〉平和論にたいする疑問