岩崎夏海「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」

 話題の超ベストセラー。ドラッカーの本を読んでいるので、これまで読む気はなかったのだが、テレビに映画にここまで多面展開してくると、さすがに、ちょっと目を通しておくかと思って(こう思わせるところが超ベストセラーの要件なんだろうが)、読んでみる。で、ただ読むのでは面白くないので、電子書籍としてiPadで読むことに。読んでみて、ドラッカーの超入門書としてよく出来ている。ダイヤモンド社の企画であるらしいが、ドラッカーの『マネジメント(エッセンシャル版)』の副読本になっている。引用部分にはページ数まで入っている。
 硬派の本には抵抗のある世代に、まずは女子高生アニメ的オブラートに包んで、やさしく飲ませて上げて、その次はドラッカーの本を読みましょうね、という戦略なのだろうが、ドラッカーの文章はもともと平易で、わかりやすいから、こうして紹介してあげると、読みやすいのだろうな。引用してある部分だけ、飛ばし読みしていくと、『マネジメント(エッセンシャル版)』の凝縮・超エッセンシャル版という形になる。ともあれ、企画の勝利であると同時に、それをきちんと形にできた本(アイデア倒れもいっぱいあるから)。日経あたりも、こうした副読・入門本を作りたいのだろうな。日経は「おとなのバンド」のコンテストもやっているから、「もしバンドの女子マネージャーが日経を読んだら」とか。でも、読んでいたら、どうなるんだろう。
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マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則