進む政治家の小鉢化。松本復興相は、被災地で「小鉢パワー」全開

 先日、テレビを見ていたら、サバンナの高橋か誰かが、器の小さな人間に「小鉢」という渾名をつけたという話をしていた。「小鉢」とは言い得て妙と思ったのだが、メディアを見ていると、政治家の小鉢化が目に付く。とりわけ、最近、小鉢のエースともいえそうなのが松本復興相。昨日は、東日本大震災被災地の岩手、宮城両県を視察したらしいが、そこでメディアが注目した話題は、復興計画の調整でも、激励でもなくて、こんな話...

午後に訪問した宮城県庁では、応接室に後から入ってきた村井嘉浩知事に「お客さんが来る時は、自分が入ってから呼べ。しっかりやれよ」と語った。被災した漁港を集約するという県独自の計画に対しては「県でコンセンサスをとれよ。そうしないと、我々は何もしないぞ」などと厳しい口調で注文をつけた。

 復興のために共に戦っている同志ではなくて、復興相はお客様なのか。さびしい...。ほかにも、岩手県では....。

「九州の人間だから、(被災地の)何市がどこの県とか分からん」と冗談めかして発言した。

 無知を自慢して、どうするの...。このほかにも...

仮設住宅での孤独死対策などの国の施策を挙げ、「国は進んだことをやっている。(被災自治体は)そこに追いついてこないといけない。知恵を出したところは助けるが、知恵を出さないやつは助けない。そのくらいの気持ちを持って」と述べた。

 これは岩手県で、宮城県に行ったときは...

政府の復興指針を7月中に策定する考えを示した上で、厳しい口調で「政府に甘えるところは甘えていい。こっちも突き放すところは突き放す。そのくらいの覚悟でやっていこう」と注文を付けた。

 「政府に甘えるところは...」という言葉が付いたのは、岩手の発言をちょっと修正したのかな。しかし、まあ...。会社には、要らない小言や居丈高な姿勢で、やる気満々だった社員のエネルギーを消滅させてしまう上司というのがいるが、そのタイプの方なのだろうか。
 松本復興相は、就任したときに、こんな発言も...

松本氏は「ひたすら被災者に歩いていく。復興基本法に魂を入れ、骨や肉をつけていく」と語り、被災地復興に全力を注ぐ覚悟を強調。「3月11日以来、私は民主も自民も公明も嫌いだ。(首相退陣が)7月か8月になるか分からないが、このチームは右顧左眄しない」と述べ、「菅降ろし」に明け暮れる民自公3党に強い不快感を示した。

 政治家なんだから、好き嫌いをいう立場ではないと思うけど...。たとえ、自分が本当にそう思っていたとしても、嫌いをいわれた人間が協力したいと思うわけはないのだから、記者会見で話はしないけど、フツーは。人の気持がわからないというか何というか...。民主党も、自民党も、公明党も、岩手県知事も、宮城県知事も嫌いな人なのだろうか...。
 この発言、あとで釈明していたようだが、やっぱり小鉢にみえてしまう...。
松本復興相「民・自・公も嫌い」発言を陳謝 | 日テレNEWS24 http://bit.ly/k1ZLAj
 こんなニュースを見ていると、政府が復興を真面目に考えているのかどうか、さっぱりわからない。一方で、製造業は当初考えられた以上のスピードでサプライチェーンを復旧しているようだし、現場頼みの日本という構図は変わらないなあ。
【追記】
 この松本復興相発言、映像で見たほうがインパクトがある。文章で読んだ時でもすごいけど、映像を見ると、こんなものではなかった...

 普通、この手の記事は実際の映像を見ると、たいしたことないんじゃないの、と思うけど、こちらは実際の映像のほうが数段、柄が悪い。さらにメディアを脅かして、これはオフレコだぞ(つまり報道するな)と言っている様子まで、しっかり収録されている。悪質だなあ。何だか、人格を疑ってしまうような映像。この政権が続くのかあ...。
 で、また、陳謝...。
★復興相 知事会談の発言で陳謝 NHKニュース => http://bit.ly/iopoig
★「宮城県知事「命令口調はよくない」」 News i => http://bit.ly/kPCeCT
★松本復興相:就任後、次々物議 周辺は「投げやり」指摘も - 毎日jp => http://bit.ly/jmaO0f

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