アジャストメント

 原題は「The Adjustment Bureau」。フリップ・K・ディックの短編「調整班」(Adjustment Team)を、マット・デイモンエミリー・ブラント主演で映画化したもの。出だしは面白いのだが、うーんという内容。フィリップ・K・ディックの小説のほうを読んでみたい。ディックは、スティーヴン・キング同様、映画化されることが多いのだが、成功作は少ない気がする。成功しているといえるのは、キングで言えば「キャリー」「スタンド・バイ・ミー」、ディックでいうと「ブレード・ランナー」ぐらいだろうか。この「アジャストメント」は...。小説がこういうものなのか、映画にすると、こうなってしまうのか、わからない。収穫は、エミリー・ブラントぐらいだろうか。「プラザを着た悪魔」以来、活躍が目立つが、この映画をみると、いい女優さんになってきた感じがする。歳月の変化を表現している。だんだん、疲れた感じになっていく。マット・デイモンはいつものマット・デイモン。で、この調整局(アジャストメント・ビュロー)という存在にどうも最後まで乗りきれなかった。
★映画「アジャストメント」公式サイト => http://adjustment-movie.jp/
アジャストメント―ディック短篇傑作選 (ハヤカワ文庫 SF テ 1-20)