死せるジョブズ、生けるサムスン・Googleを走らせず

サムスンGoogle が、10月11日に予定していた新製品発表会の延期を明らかにしました。秋のCTIAにあわせて開催予定だったSamsung Unpacked は、サムスン製の最新 Pure Google 携帯 Nexus Prime または Galaxy Nexus とともに、次期 Android プラットフォーム Ice Cream Sandwich の詳細発表が期待されていたイベントです。

 スティーブ・ジョブズはすごい。死して、なおアップルに尽くす。サムスンGoogleは、アンドロイドの新製品・新サービスの発表を延期した。この時期に発表しても、ジョブズ追悼のうねりの中に飲み込まれてしまうだろう。一方、フルモデルチェンジのiPhone5が登場せず、マイナーチェンジとなったiPhone4Sは...
★The iPhone 4S Looks Like A Hit: AT&T Got 200,000 Pre-Orders In 12 Hours => http://read.bi/ps98Cz
 米国では、AT&Tが12時間で20万件の予約を引き受け、ヒットの兆し。日本も、auの参戦で、ソフトバンクと2社で競うあうように予約を集めている。だいたい、iPhone 4Sの発表翌日にジョブズが死去し、それ以来、テレビはアップルの話ばかりだから、これ以上の宣伝はないだろう。ジョブズは最後の最後まで、マーケティングの天才であり、ショーマンだったなあ。ニュースで流れた分を広告費換算したら、ものすごい数字になるだろう。マイナーチェンジの製品を新たに登場した製品かのようなヒット商品に変えてしまうかもしれない。
 近く出版される、自ら公認した伝記にも注文が殺到しているらしい。

米アップル創業者スティーブ・ジョブズ氏死去の報を受け、米出版社サイモン・アンド・シュスターは、11月21日に予定していたジョブズ氏の伝記の出版を10月24日に繰り上げると発表した。伝記「スティーブ・ジョブズ」(ウォルター・アイザクソン著)は、ジョブズ氏死去のニュースが伝わると予約注文が殺到し、数時間のうちに電子書籍販売サイト、アマゾン・ドットコムのベストセラーランキングで437位から1位へと急浮上した。アップルのコンテンツ販売サービス「iTunes」でもトップに浮上。書籍販売大手バーンズ・アンド・ノーブルのウェブサイトでも6日現在で3位にランクしている。

 自分の寿命を見極めたかのような、この初の公認伝記の発行のタイミングも含め、自分自身の人生さえも演出、マーケティングしているみたいな感じがする。英Economistは、ジョブズを表紙にした追悼特集号のタイトルを「The Magiician」としているが、これほど適切な言葉はないかもしれない。ビジョナリー、イノベーター、起業家という以上に、マジシャンという言葉がスティーブ・ジョブズにはピッタリする。
Steve Jobs: The magician | The Economist => http://econ.st/pXf9eZ
★The magician | The Economist(表紙と目次) => http://econ.st/nwVhcs

スティーブ・ジョブズ I

スティーブ・ジョブズ I

スティーブ・ジョブズ II

スティーブ・ジョブズ II